羽毛布団の選び方~羽毛(ダウン)編

ベッドでおやすみになる際は、身体にフィットする羽毛ふとんをお使いいただければ、「掛布団がずれ落ちる」という悩みが軽減されます。
城山家具では、軽くて、しなやかで肌添いが良い国内一貫生産のフランスベッド社、羽毛ふとんをおススメしております。

昔に比べ、簡単に安い海外製品が手に入り、羽毛ふとんは手近なものになりました。
その反面、粗悪な製品も多く市場に出回っていることは否めません。
1年間に日本市場に流通する羽毛ふとんは約400万枚。その内約67%が中国を中心とした国々からの輸入商品です
※2017年財務省「貿易統計」・経済産業省「繊維生活用品統計」より

ダウン率50%以上の製品が[羽毛ふとん]と言います。因みにフェザー(羽根)率50%以上の製品は、[羽ふとん]。
では、〔ダウン100%〕の羽毛布団は? ありません。
90%前後がダウンボール、残りの10%前後はスモールフェザーが入っていないと膨らまないからです。
では、ここから詳しくダウン(羽毛)について掘り下げていきたいと思います。

ダウンの種類
羽毛(ダウン)その1

羽毛ふとんに使われる羽毛には、水鳥の種類によってグ-ス(ガチョウ)とダック(アヒル)があります。
通常ダウンの保温力や機能性は、ダウンの大きさに比例しするため、大きいダウンの方が良いとされています。
グースとダックでは、グースの方が大きなダウンを備えており、ランクとしては高くなります。

羽毛の産地
羽毛(ダウン)その2

羽毛は、冷たい水から身を護るための性能を備えています。従って厳しい寒冷地ほど一般的に羽毛は良質といわれています。
羽毛の産地としてで知られているのが、ポーランド、ハンガリー、カナダ、フランス、中国、台湾などがあります。
日本では羽毛の生産、つまり水鳥に飼育などはしておらず、羽毛は100%輸入に頼っています。

現在、日本に輸入されている羽毛の90%はアジア産と云われています。
伝統的な羽毛生産国として有名なポーランド産は1~2%程度、ハンガリー産は5~6%程度。

良質な羽毛を生産する国々
羽毛の産地としてまず名前が挙げられるのが、ハンガリーとポーランド。
極寒の地として知られるポーランドとハンガリーは、高品質な羽毛を育てるために、適した地域にあることもさることながら、国家政策として高品質な羽毛を生産するための研究開発が積極的に行われております。
ポーランドとハンガリーの恵まれた環境で育てられた水鳥から採取された羽毛は耐久性・弾力性に優れ、羽毛布団にとってとても重要な要素である、かさ高、保温性、風合いのどれをとっても最高品質といわれています。

次に、ヨーロッパと並んで有名なのが、カナダ産。冬季は厳寒の地になり、その厳しい環境の中で育つ羽毛は、かさ高、保温性が優れており良質な羽毛と言えます。

フランス産も有名です。独特の優れた保温性と資質を持ち、世界的に人気があります。因みにアパレル業界での羽毛製品に使用されている事が多いです。

中国・台湾産は、悪いものばかりではありません。ただし、羽毛製品に使用される水鳥の毛は副産物です。
ダック、グースもほとんどが食用目的で飼育されているため、羽毛は副産物として活用されます。鳥の肉は未成熟のうちに食用になる事も多く、完全に生育していない鳥の羽毛が市場に出回っていることも事実です。

羽毛ふとんラベル表記
羽毛(ダウン)その3
よく目にするラベルが「ゴールドラベル(日本羽毛製品共同組合)」ではないでしょうか。中身の品質をわかりやすく表示するラベルです。
このラベル、100%信用できるのでしょうか…残念なことながら産地偽装やラベル偽装されている商品が出回っています。
実際に購入する前に、ふとんやさんや家具店などで、羽毛布団について詳しい人に相談して商品を選択するのが、いちばん安心であると思います。

最近、大手メーカーではゴールドラベルは使用せず、自社ラベルを付けている商品も増えています。画像はフランスベッド社の商品についているラベルです。

ダウン率・ダウンパワー
羽毛(ダウン)その3
まず、羽毛布団の中綿は、ダウンとスモールフェザーでできています。ダウン率が高ければ保温力が増し、スモールフェザー率が高ければ保温力は低下します。
ゆえに、ダウンパワー(昔はかさ高と呼ばれていました)がいい数値であっても、ダウン率が低ければ寒い冬を安心して越すことはできません。

まとめ:《ダウン》
ダウンとは、水鳥の胸部から採れる羽毛のこと。羽軸がなくフワフワとしたタンポポの種子のわた毛のような形をしており、空気をたくさん含んでおり、軽いのに保温性にとても優れています。
そして、このダウンの質、またをスモールフェザーに対していくら含んでいるかにより羽毛布団の品質が決まってきます。
ダウンボールは外気に合わせて自動的に、『膨張・収縮』を行います。
寒い時には膨張することで保湿、暑い時には収縮する事で通気。季節や環境に合わせて、いつでも一定した温度・湿度のバランスを調整して維持します。
また、体温調節のために体内から放出される湿気を、吸い取っては吐き出して…と呼吸をします。

良質の羽毛ふとんの条件
冒頭でも触れましたが、良質の羽毛ふとんの条件としてダウンボールとスモールフェザーのバランスが大切です。
スモールフェザーが膨らみをもたらし、上記に記載しているダウンボールの変化に結びます。
実は、サイズ毎に適正な羽毛重量(充填量)があります。時折「羽毛重量○割増し」という言葉を見聞きしますが、注意が必要です。
具体的な適正重量は。シングル:約1.2~1.3kg、セミダブル:約1.4~1.5kg、ダブル:約1.6~1.7kgとなります。

 

10年保証 フランスベッド社独自のロングラン保証
長期間変わらない品質を保つため、充填物(羽毛)を10年保証しています。

羽毛ふとんが日本で販売され45年前後、その中で、フランスベッド社は46年の歴史があります。
フランスベッド羽毛フィッティングアドバイザーの資格取得の経験を活かし、今回は「国内生産」にこだわった記事となりました。
今後も城山家具WEBサイトで羽毛ふとんの選び方について掲載していきます。次回は意外と重要な側生地について触れてみたいと思案中です。

お布団は考えてみると頻繁にお買い替えするものではありません。掛布団をご検討の方は、当店で国内一貫生産・確かな品質の羽毛布団を、ぜひ、ご体感ください。

下記リンクより「国内生産編」「普段のお手入れ」をご覧いただけます。
羽毛布団の選び方~国内生産編
羽毛布団~日頃のお手入れ編

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